代理店本部の営業戦略とは?モチベーションアップ方法も紹介!
消費者物価指数が高くなり、実質賃金の低下が続く現代では会社の給料だけに依存できない状況です。このような状況を打開するためにとる行動が副業や起業ではないでしょうか。
副業や起業の手段にも選ばれる代理店ビジネスでは、複数の代理店の力で販路拡大が期待できます。代理店を束ねる代理店本部は、最前線で販路拡大にに注力する代理店の活用が重要です。
代理店本部が自社ビジネスの代理店を探すために重要な取り組みは、代理店営業になります。
代理店営業は、単なる営業活動ではありません。成果につながる代理店が増やすための活動です。取り組む場合は、営業戦略が必要になるでしょう。今回は、代理店本部の営業戦略について解説します。代理店に加盟する代理店のモチベーションを上げる方法なども紹介するのでぜひ、お役立てください。
代理店本部の営業戦略とは
代理店本部は、ビジネスモデルの構築を目的とした営業戦略の立案が必要です。代理店本部の営業戦略とは、顧客向けの営業プロセスなどを構築することではありません。戦略の対象は、代理店本部の代わりに販路拡大する代理店です。
代理店営業は、代理店本部が開発した商品やサービスの販売を外部企業に依頼するための営業手法となります。その営業手法に関しての戦略が営業戦略です。
代理店営業に欠かせない取り組み
営業戦略は、代理店営業に欠かせない取り組みです。その理由は、本部企業の代わりに商品やサービスを販売する代理店集めが成果だからです。商品やサービスを利用する顧客ではなく、それらを販売する代理店が対象になります。代理店本部は、代理店に対して契約期間内は支援やノウハウの伝達などが求められます。
支援やノウハウの伝達などが十分でないと、代理店の販売も期待どおりに進まないかもしれません。そのため、実現可能な戦略を立てる必要があります。
代理店営業で実現できること
代理店営業で実現できることは、次のとおりです。
- 自社リソースのコストを削減できる
- 代理店が集まれば販路の拡大ができる
代理店営業の成果は、自社商材の販売を担当する代理店集めです。自社人材で営業活動を行う場合は、人件費コストが発生します。ところが代理店営業で加盟したパートナー企業は業務委託の関係になります。そのため、本部企業は営業に人件費をかける必要がありません。
それらの代理店を複数集めることで、自社リソースでは実現できない規模での販路拡大が期待できます。この販路拡大に向けた営業戦略が重要な役割を持つでしょう。
代理店営業の抱える課題
代理店営業には、いくつかの課題も存在します。
- 本部の意向が届かないケース
- 販売ノウハウが生かせないケース
代理店本部と代理店は、あくまでも業務委託の関係です。そのため、契約で交わした事項以外は期待できない部分も考えられます。たとえば、契約書やノウハウには書かれていない部分に対して、「本部の意向をくみ取って行動してほしい」と期待は難しいでしょう。
自社スタッフであれば、会社を基準に考えるかもしれませんが、代理店はあくまでも外部企業です。契約時に交わしていない内容でトラブルとならないような、仕組みづくりが求められます。また、代理店の営業手法に依存する形で契約を交わした場合は、販売ノウハウが残らないことも認識しておきましょう。たとえば、代理店側に独自の販路がある場合は、代理店の強みとして共有できない部分になるでしょう。代理店ビジネスでは、成果につながる販売ノウハウなどは生かせないと考える必要があります。
代理店営業の営業戦略に必要な取り組み
代理店営業の営業戦略は、手順に沿って取り組むことが大切です。
戦略の設計
代理店営業の目的は、販路拡大に必要な代理店の募集が中心になります。その先に見える売上は、各代理店による目標です。代理店本部が設計すべき戦略は、代理店募集に焦点を当てることではないでしょうか。
【代理店数の増加を目標にした場合】
【代理店の売上を目標にした場合】
戦略の設計は、施策の目標によって取り組む施策も変わってきます。代理店に対して、すべての要望を詰め込むのではなく、目標ごとの戦略設計が必要です。
戦略を実現するための体制づくり
代理店ビジネスは、代理店との契約を交わす前の体制づくりが大きなポイントになります。その理由は、代理店集めに取り組む代理店営業の段階で、商材の強みや市場の立ち位置、実際の成果などを伝えられなければ契約の決め手となりません。戦略実現には、自社ビジネスや競合などのマーケティング分析の実施が必要です。
営業活動
戦略実現に向けた体制ができれば、いよいよ代理店営業を開始します。代理店営業は、訪問営業などでは訴求範囲が限られてきます。エリアの広さを求めるのであれば、Webサイトやウェビナーがおすすめです。
Webサイトであれば、代理店募集に特化した求人サイトへの広告出稿などが考えられます。代理店募集サイトの中には、問い合わせがなければ広告を無料で掲載できるサービスもあります。また、SNSなどを通じて自社商材を紹介するウェビナー開催も複数の代理店集めに効果的です。
代理店の育成および支援
応募して契約まで至った代理店は、開業までの間に研修や準備期間の支援が欠かせません。加盟した代理店が成果を出せなければ、売れない商材という認識が広がります。そのような評価を得ないように、契約後は代理店の育成が必要です。代理店の育成には、次のような方法が考えられます。
- 期間限定の定期講習
- 販促のための資料提供
- 既存代理店または直営店での営業研修
- 開業時の営業同行支援
代理店のモチベーションアップ方法
代理店は、やる気を起こさせてこそ成果が期待できます。ここでは、代理店本部としての代理店のモチベーションアップ方法を紹介します。
インセンティブ支給
代理店は、契約で定められている手数料報酬のみが収入です。そのため、手数料発生となる成果地点に向けて尽力することでしょう。そこで代理店のモチベーションアップにつながる方法となるのがインセンティブ支給です。
インセンティブ支給は、代理店の成約数に応じた利益率アップを提示します。成約数を伸ばした結果、手数料が増えれば代理店のやる気につながります。
エリアの考慮
代理店検討中の企業は、同じエリアに同じ商材をあつかう競合がいれば前向きになれないかもしれません。そのため、ひとつのエリアで成果を独占できるような代理店の区分は必要です。代理店にしてみると、担当エリア内で販路開拓に専念できるだけではなく、売上の保守にもつながります。
代理店のランク付け
代理店には、ランク付けでモチベーションアップすることも方法のひとつです。他の代理店と差別化する意味でも、成果を伸ばしている代理店の評価は効果的ではないしょうか。代理店ランキングなどで上位を目指すことで、同時に収入も増えていくため、代理店だけではなくビジネス全体で底上げができます。
まとめ
今回は、代理店本部企業が加盟する代理店のモチベーションを高める方法について解説してきました。代理店がモチベーションを上げられる仕組みは、代理店本部の営業戦略にかかっています。代理店ビジネスは、仕組みづくりが重要です。仕組みを生かすには、戦略的な代理店営業が求められるでしょう。