フランチャイズオーナーを募集する飲食店について安定した本部を紹介


コロナ禍で従来の売上から大幅な売り上げ減少を余儀なくされた飲食店は少なくないことでしょう。感染症対策で経済活動を止める行動は、飲食店経営の在り方を見直す機会にもなりました。

「いままでのように経営しても収益は見込めない」と判断した経営者は、テイクアウトやデリバリーなどを始める事業者もあらわれました。さらに、飲食店のIT活用としてスマホアプリなどを使った集客、注文、決済などもテイクアウト・デリバリーの追い風となっています。

なかには、「飲食店経営をしてみたいけれど、時代に合わない業種だから成功できない」とあきらめている検討者もいるかもしれません。また、「飲食店未経験だけれど興味があるので経営をサポートしてもらえるのであればフランチャイズで始めてみたい」という人も考えられます。

飲食店のフランチャイズオーナーを目指す加盟店のメリットは、本部のブランドと確立されたメニュー、経営マニュアルなどを活用できる点です。今回は、飲食店のフランチャイズオーナー募集について、安定した実績をあげている本部を紹介します。フランチャイズ本部を目指す企業にとって、今後期待できるビジネスモデルなのか、ぜひ参考にしてみてください。

新型コロナウイルスの影響を受けた飲食店


近年では、新型コロナウイルスの影響を受けてさまざまな飲食店が変革を求められました。

  • ソーシャルディスタンスによる客席間隔の確保
  • 大人数による会食の制限
  • アルコール類の提供の抑制
  • 時短営業の推進

飲食店にとって、これらの感染症対策が運営スタイルの変革を必要とし、従来の経営スタイルを変えられない飲食店は廃業や休業を余儀なくされました。

内閣府による調査「新型コロナウイルス感染症禍の外食産業の動向」によると、2021年1月~3月に向けて飲食店が次のようなコメントを残しています。

  • アルコールの提供が19時までとなるため夜間の客はほぼゼロ
  • 営業時間が夜9時までということで世の中に人が出回らなくなる
  • 新型コロナウイルス感染者が増加するたびに来客数がみるみる減少していく

データ参照元:内閣府「新型コロナウイルス感染症禍の外食産業の動向」

上記コメントから飲食店経営を従来のまま続けていたら、安定した収入が見込めないことが伝わってきます。飲食店は、新しい時代のニーズに合った事業モデルを確立する必要があります。ただし、そのようなアイデアや戦略を兼ねそなえた個人経営の飲食店は少ないのが現状です。

飲食店の窮地を救うフランチャイズビジネス

飲食店は、時代のニーズに合わせて変わっていく必要があります。いまの時代に合わせた安定収入型の飲食店でフランチャイズ開業することは可能でしょうか。飲食店オーナーを加盟店にすることで、どのような事業モデルをイメージできるのか、などはフランチャイズ本部の企業を目指す事業者の気になるところです。

飲食ビジネスでフランチャイズオーナーを募集すること

飲食業は、新型コロナウイルス感染症が下火になることで需要が回復する可能性を持っています。それは、飲食業だけではなく宿泊業でも共通する点ではないでしょうか。ただし、感染症対策に取り組んできた期間は短くなく、その間企業は事業継続を目的にあらゆる対策を施してきました。たとえば、非対面型のリモート営業やレジアプリやタッチパネルを活用した非接触型管理などの導入です。

とくにIT導入で受けた効率化は、コロナの影響が収縮したとしても活用されることが考えられます。つまり、飲食店はコロナを機に新しいビジネスモデルへと進化しています。そのため、従来の飲食店の持つイメージでフランチャイズオーナーを募集するのではなく、これからの飲食経営に携わることでフランチャイズオーナーを募集することになるでしょう。

飲食ビジネスのフランチャイズ本部に求められる力

飲食店のフランチャイズオーナーを募集する場合は、以下の力が本部企業に求められます。

  • 明確な契約制度で加盟店のメリットを打ち出せる力
  • 明確なロイヤリティの額を提示できる力
  • 既存店舗での研修やトレーニング機関の設置などサポートできる力
  • 開業資金や開店資金を抑えたスモールスタートを提案できる力
  • ブランド力

フランチャイズ方式を採用したビジネス展開を目指すのであれば、自社で扱う飲食サービスに上記の力を付加できることが必要です。これらを準備しておくことにより、飲食店のフランチャイズオーナーを目指す加盟店希望者の開業がスムーズに進みます。逆に言えば、これらの要素を持たないでフランチャイズオーナーを募集してしまうと、お互いに目的を果たせなくなるでしょう。

安定した実績を出している飲食店4選


Withコロナ時代でも安定した実績をあげている飲食店フランチャイズは存在します。いままでのフランチャイズと違う部分は、メニューに特化したテイクアウト飲食店であることです。

ここでは、テイクアウト飲食店とフランチャイズの仕組みをかけ合わせることで、安定した実績を続けている本部企業を4社紹介します。

海鮮丼専門のテイクアウト「丼丸」

開業資金を抑えているフランチャイズ本部として安定経営を目指せるのが海鮮丼専門店の「丼丸」です。丼丸は、店舗開業で開業資金を500万円弱で始められます。また、海鮮丼というメニューがコンビニエンスストアのお弁当と重複しないため、顧客の目的意識を高められます。

開業資金:484万円以上
ロイヤリティ:月額3万3,000円(のれん代)
公式サイト

からあげ専門のテイクアウト「鶏笑」

人気おかずの定番「からあげ」専門のテイクアウト「鶏笑」です。からあげグランプリで日本一を受賞したことがブランド効果となっています。その味を全国で統一できるように本部からタレなどを出荷し品質を統一している点が安定の要因ではないでしょうか。

開業資金:504.9万円以上
ロイヤリティ:月額2万2,000円
公式サイト

カレー専門のテイクアウト「日乃屋カレー」

日乃屋のカレーでなければ再現できない「甘くて、後から辛く余韻が残る昭和の味」をチェーン店で提供し、根強い人気のあるフランチャイズです。小規模店舗でも始められるため、スモールスタートで始めたい加盟店募集にも向いています。

開業資金:796.5万円以上
ロイヤリティ:月額3万8,500円
公式サイト

食パン専門「一本堂」

一本堂は、生活圏内に根強いファンを獲得する食パンのみのフランチャイズです。おもに住宅街での開業で地域密着のリピーター獲得を目指せます。食パンだけに毎日食べても飽きないことも考えられます。年配受けが良いのも高齢化が進む現代向けかもしれません。

開業資金:1134.4万円以上
ロイヤリティ:月の売上の3%
公式サイト

飲食店に募集案件を判断する際の注意点


前項で紹介した飲食店は、安定実績を見込めるフランチャイズ形式のビジネスモデルです。とはいえ、それぞれ専門性やメニューに特化している点があるため、すべての加盟店希望者が上手くいくとは限りません。取り組もうとする加盟店を選ぶ際は、加盟店希望者を絞り込む提案が必要でしょう。
たとえば、からあげ専門店であれば営業中フライヤーで揚げ物をすることが求められます。海鮮丼専門店であれば魚介類を取りあつかうため、アレルギーの有無や興味関心度などもビジネスに影響するかもしれません。

まとめ

今回は、飲食店のフランチャイズオーナー募集について、安定した実績をあげている4社を紹介してきました。4社に共通する部分は、テイクアウトと専門のメニューに特化している点です。また、メニューも古くからある根強い人気の海鮮丼やからあげ、カレーライス、食パンなどすべて需要があります。

これら人気のあるメニューを未経験の状態で開業して本部の味を再現できる点がフランチャイズの特徴部分です。カレーライス専門店でも長年の修業をしないで開業できます。この手軽さが参入障壁を下げているのではないでしょうか。