保険代理店の年収がどれくらい?増やすためのコツなどを紹介
代理店ビジネスでは、保険代理店も選択肢になるでしょう。その理由は、保険商品のターゲット層が広いことです。子どもを対象にした学資保険や生命保険、損害保険などあらゆる年代層への訴求ができます。
では、保険代理店の年収はどの程度見込めるのでしょうか。今回は、保険代理店の平均年収や年収の仕組みについて解説します。また、保険代理店を目指した場合のメリットやデメリットについても紹介しましょう。保険代理店を検討中の方は、参考にしてみてください。
保険代理店の平均年収
保険代理店で事業を始める場合は、どの程度の年収が見込めるのでしょうか。保険代理店の報酬は、保険会社の保険商品の契約ごとに設定されている手数料次第と考えられます。
そのため、平均的な年収も幅が広く、保険営業スキルの高い人や保険加入の見込み度のある顧客層を抱えている人であれば、高年収も可能です。また、保険契約獲得で一時報酬を受け一時的な高収入となる場合もあるでしょう。
他には、保険代理店を副業として取り組んでいる人は、本業の給料収入の補てん的な場合もあります。週末だけ代理店業務を行っているなど、少ない成約で取り組んでいるケースもあるでしょう。
そのような理由から、保険代理店の平均年収を断定することは難しいという判断になります。それだけに保険代理店は、高額報酬の可能性を秘めているビジネスモデルでもあります。たとえば、保険商品の手数料率が20%の損害保険を取り扱っていた場合、契約した商品が50万円だとしましょう。
50万円に対して20%の手数料の場合は、10万円の報酬を期待できます。月に5件の契約をコンスタントに獲得できれば、年間60件の手数料を受け年収は600万円という計算になるでしょう。実際は、保険商品ごとに異なる手数料設定があるため、一概には言えません。また、業界ごとのルールも変動することから同じ年収を継続できることは難しいと考えられます。
保険代理店の収入の仕組み
先ほども触れましたが保険代理店の収入の仕組みは、ほぼ保険商品の契約による手数料収入で成り立っています。手数料収入は、顧客ひとり当たりを1件として獲得件数(保険商品の契約金額)に対しての手数料率で受け取れます。
事業主として独立している保険代理店は、手数料から事業運営にかかった経費などを差し引いた金額が利益となるでしょう。
保険代理店で独立すること
保険代理店で独立するには、3つのパターンから選ぶ必要があります。
専属代理店
専属代理店は、特定の保険会社一社のみと契約する専属の代理店です。あつかう商品もその企業限定となるため、他の保険商品を提案できません。しかし、専属の場合はその保険商品に対してくわしい情報や特別優遇される特典などを与えられることが考えられます。
副業代理店
副業代理店は、本業との相性のよい保険商品を取りあつかって本業との組み合わせで成約を目指すタイプです。たとえば、自動車販売の企業が自動車の販売と同時に、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)や自動車保険の加入を提案するなどが考えられます。
乗合代理店
専属代理店とは異なり、複数の企業の保険商品を取りあつかえる代理店が乗合代理店です。乗合代理店は、保険会社主体ではなく、顧客主体で商品を紹介できます。企業別の複数の保険商品から、顧客の立場に立った提案に役立つでしょう。
保険代理店になるメリット
保険代理店になるメリットは、実店舗開業が必要な飲食店や小売業に比べて開業資金がかからない点です。飲食店や製造業などは、商品を作るための原材料費などが必要となり、ある程度の開業資金が必要になるでしょう。保険代理店は、保険会社の保険商品を取りあつかうため、自社開発の必要性がありません。必要なのは、拠点とする事務所やWebサイトの運営費などが考えられます。
保険代理店のデメリット
保険代理店のデメリットは、法律の影響を重きにする特性ではないでしょうか。保険商品に関しての法律は、都度改正されています。法律の変更に合わせた情報入手が求められることが特徴です。法律が変わることで、取りあつかう保険商品に影響をおよぼす可能性があります。
保険代理店が年収を増やすためのコツ
保険代理店が年収を増やすには、手数料の獲得以外に何をすればよいのでしょうか。基本的には、顧客に保険商品を契約してもらうことが目指すところです。ただし、手数料獲得件数を増やすことは、簡単にはいきません。まずは、営業のコツを意識して一つひとつ、クリアしていくことが大事です。
顧客目線になって豊富な保険会社の商品をあつかう乗合代理店
先述しましたが、顧客目線で考えると乗合代理店で運営することをおすすめします。その理由は、顧客の購買心理プロセスにおける態度変容では、比較検討の段階を設ける必要があるからです。
顧客は、保険商品を認知した後に自分の状況にあてはまる商品の興味関心を高めます。興味関心を持った後は、類似商品の存在を知ろうとするでしょう。その状況で比較検討できれば、購買行動へのステップアップも近づいてきます。
乗合代理店は、特定の保険会社に依存しない複数の保険商品を取りあつかう代理店です。顧客目線で考えれば、複数の保険商品の中から顧客都合で選んでもらう方が契約後の満足度も変わってくるでしょう。
相談客が落ち着いて相談できる環境の提供
保険商品選びは、顧客にとって重要な判断です。落ち着いた環境でじっくりと検討されることが望ましいでしょう。ただし、中には小さな子供連れで相談するケースも考えられます。
相談に本腰を入れようとしたら、子どもが泣き出してしまい、商談が中途半端になってしまうこともあります。そのような状況を想定して、子どもだけで遊べるキッズスペースの設置も役立つことでしょう。小さな取り組みですが、子どもから解放された落ち着いた環境で相談を進めるのもひとつの方法です。
徹底した口コミ評判を意識
現代は、消費者が自ら情報収集できる環境が整っています。個人がスマホから企業の評判などの情報収集することは身近になりました。情報収集で影響するのが口コミや評判です。
過去の話でも、顧客との保険契約トラブルなどの評判が掲載されていれば、それだけで契約を見送る可能性もあります。取りあつかう保険商品に対して、口コミ評判を事前調査することは必要です。徹底した事前調査のうえ、顧客が不安を抱える可能性のある商品は見直しましょう。
Webコンテンツを活用する場合は充実した情報の提供
現代の保険代理店は、顧客とのコミュニケーションにSNSや自社サイトなどWebコンテンツを活用するケースも増えています。Webコンテンツを活用する場合は、顧客目線の情報提供が必要です。
顧客目線の情報提供では、保険商品選びの具体的なノウハウや注意事項などをあらゆるパターンで情報発信します。役立つ情報が充実していれば、顧客から共感を得られるでしょう。その積み重ねが商談時の信用にもつながります。
まとめ
今回は、保険代理店の年収と開業した場合のメリットやデメリットをお伝えしてきました。保険代理店で独立した場合、長期目線で続けられれば営業スキルや顧客リストなども蓄えられ、成果も期待できます。成果を出せなければ、年収にもつながらないため、そこまで持ちこたえられるかがポイントとなるでしょう。
保険代理店は、あつかう保険商品を理解しなければ始まりません。さらに、顧客への提案も柔軟に対応できることが求められます。保険代理店開業当社は、なかなか成果が出ず赤字経営が続くかもしれません。そこを乗り越えるかが年収につながる分岐点ではないでしょうか。