代理店は副業でも可能?個人・フリーランスが選択肢にする理由とは


物価が上昇するのと並行して本業の給与も上昇することが理想ですが、企業の賃上げは進むでしょうか。コロナを機に、生活様式の変化や大人数で集まる機会が減少している中、働き方も新しいフェーズを迎えていると考えられます。

本業の給与が上がらないのであれば、副業で補填しようと考えるのは自然の流れです。そこで方法のひとつとして、代理店ビジネスを副業で始める人もいます。

今回は、代理店を副業として始める会社員に向けて、フリーランスで取り組む注意点などを解説します。代理店で副業を始めようとしている方は、参考にしてみてください。

代理店とはわかりやすく言うと何?


代理店は、ある企業(自社商品やサービスを開発・提供する企業)から委託依頼を受けて、その企業に代わって業務を行う事業者のことです。企業に代わって委託を受ける業務は、次のような業務が考えられます。

  • 営業の代理
  • 販売の代理
  • サービスの代理
  • 紹介の代理
  • 企業に委託を依頼される対象者は、次のとおりです。

  • 店舗
  • 会社組織
  • 個人
  • 商材を提供する企業の代わりとして業務の依頼を受ける人は、すべて代理店と言われる立場ではないでしょうか。

    代理店ビジネスを副業の選択肢にする理由

    代理店として委託を受ける対象者には、個人も含まれています。具体的には、会社員や専業主婦、フリーランスの方なども幅広く対象となるでしょう。中でも会社員の人は、代理店ビジネスに取り組む場合、副業という形になります。会社員が代理店ビジネスを副業の選択肢にする理由があるのでしょうか?

    独立開業を目指せる

    インターネットのないひと昔前であれば、会社員が独立開業するハードルは高く、開業資金や従業員の確保など大きな負担が考えられました。代理店ビジネスは、そのようなハードルを下げられる仕組みになっています。代理店に商材を提供するメーカー企業の中には、独立開業に必要な土台を用意してくれる企業もあるでしょう。たとえば、次のような開業準備です。

  • 営業で使うパンフレットや販促用の資料など
  • 開業に必要な研修や実務体験
  • 成果を出すためのノウハウ
  • もちろん、代理店に求める成果やメーカー企業によって開業に掛かる負担の度合いは異なります。メーカー企業が代理店に対して営業成果を求めている場合は、代理店の持っている顧客リストに期待が掛かるわけです。自分がメーカー企業へ「何を成果として提供できるか」を基準に提携できれば、その道で独立開業を目指せます。

    将来の不安に備えての資金形成

    代理店ビジネスで副業することは、将来の不安に備えた資金形成とも考えられます。現状では、働き方改革で提示勤務が定着しているため、本業の会社から支給される給与を増やすことが困難です。そのため、本業の収入は安定収入として確保しておき、副業で得た収入を将来の不安に備えた資金とします。

    副業で稼いだ資金は、老後の資金や独立開業資金にも活用できます。本業から解放されたプライベートの時間をいかに将来への投資に使えるかが資金形成のポイントとなるでしょう。

    本業収入とは別の経済的なゆとり形成

    副業で代理店ビジネスを始めることは、本業収入とは別の経済的なゆとりを作ります。基本は、本業収入があるという点です。安定した本業収入があるからこそ、副業の収入に対してゆとり資金と判断できます。そもそも本業の収入自体が生活をひっ迫しているのであれば、副業の比重も高くなってくるでしょう。

    副業は、本業の安定収入を確保しているうえで取り組むという点にゆとり形成が見えてきます。本業でも十分生活できるから大丈夫ではなく、プライベートの時間をいかに生産的な時間へと変えられるかがポイントです。

    キャリア形成の積みかさね

    代理店ビジネスで副業することは、キャリア形成の積みかさねになります。たとえば、本業のキャリアとは異なる分野で代理店ビジネスを始めたり、本業の経験を生かした分野の代理店ビジネスを始めたりとキャリア形成にもつながるため、お金を稼ぐ以外のメリットも経験値として得られます。

    視界と可能性を拡大

    代理店ビジネスで副業することは、ビジネスに対しての視野を広げるでしょう。本業の会社一筋で働くことも生き方のひとつですが、現在の会社以外の世界を知らないままでは、知見やアイデアの創出を鍛えられないかもしれません。世界観が広くなることは、ビジネスに対しての視界と可能性も広げます。

    人脈の形成

    代理店ビジネスで副業をすれば、自然と外部企業や顧客との関係構築につながります。本業だけで単調な毎日を過ごしていたら、新しい出会いはないかもしれません。ところが、本業から解放された時間を代理店ビジネスにあてた場合は、人脈の形成も期待できます。つまり、自分のネットワークを広げられるということです。人脈の形成は、どこで役立つか分かりません。将来的に独立開業を目指している場合は、なおさらネットワークを広げておくことが大切です。

    代理店として交わす契約


    本業を続けながら代理店として副業を始める場合は、商材を提供するメーカー企業と「代理店契約」を交わさなければなりません。もし、副業で取り組む業務が営業活動だった場合、複数の商材を扱うことも考えられます。その場合は、商材を提供する企業ごとに契約を締結します。たとえば、扱う商材が5つあれば5社との契約の締結が必要です。

    商材を提供するメーカー企業の探し方

    商材を提供する代理店を探すには、インターネットに掲載されている「代理店募集サイト」の活用をおすすめします。その理由は、代理店募集に特化しているポータルサイトになるため、検索エンジン上でも見つけやすいからです。

    代理店の募集サイトは、代理店制度を使って販路拡大を目的にしている商材メーカー企業の募集情報が集められています。その特徴から、募集する商材メーカー側も代理店になりたい個人も目的意識を近づけてサイトを利用できるでしょう。

    無料で開業できることも

    代理店ビジネスを募集する企業の中には、無料で開業できる初期コストの掛からない案件もあります。開業費の準備で立ち止まっている個人の副業には追い風となるでしょう。代理店募集サイトには、初期費用の掛からない案件も多数あるため、コストを掛けない副業をすぐに始められます。

    個人事業主・フリーランスで取り組む際の注意点


    本業を抱えた会社員が個人事業主やフリーランスで副業に取り組む際は、注意が必要です。副業を始める前には、本業の会社で定められている就業規則や雇用契約書を確認しておきましょう。そこで「副業禁止」が記されていれば、副業を始めて収入を得ることで就業規則違反となるでしょう。

    就業規則は、労働基準法に乗っ取って作成されているため民法の上の効力を発揮します。副業が会社にバレてしまうと、減給や解雇などの処分を受ける可能性もあるでしょう。そのため、事前に確認する必要があります。

    まとめ

    今回は、代理店ビジネスの副業を考えている会社員の方向けに、代理店ビジネスを副業として選ぶべき理由を解説してきました。代理店ビジネスを副業にすると、本業の収入を安定収入にしながら、ゆとりを持った資金形成ができます。

    とくに残業のない定時勤務の増える昨今では、プライベート時間の有効活用といえるでしょう。ただし、自分の勤める会社が副業を認めるかどうかは事前チェックが必要です。副業OKであれば、代理店募集サイトに掲載されている企業案件から自分に合った商材を見つけてみましょう。