フランチャイズで人気の飲食サービス!特徴や加盟店の訴求方法とは
フランチャイズといえば、ファミレスやファストフード、ラーメン、焼肉など飲食サービスが注目されています。飲食サービスはコロナ禍で一時期、自粛対象の業種として大きな痛手を受けました。その逆境を新時代のサービス創造の機会へと変えて飲食の需要は、回復することが考えられます。
実際に、フランチャイズ事業の飲食サービスでは、宅配や移動販売などの新しい分野が生まれています。この記事では、人気の飲食フランチャイズサービスを一つひとつ紹介しましょう。飲食店であれば開業したいと考えている加盟店希望者に向けた本部企業向けのヒントになれば幸いです。
飲食店フランチャイズの仕組み
フランチャイズは、本部企業と加盟店オーナーとの間で交わされる契約によって成り立つビジネスモデルです。本部企業は、加盟店に本社のブランド及び看板、メニューレシピや材料調達ルート、調理・接客マニュアルなどを使用権利とともに提供します。加盟店は、それら開業パッケージをもとに店舗運営を開始します。本部企業は、提供した開業パッケージと引き換えにロイヤリテイを受け取る仕組みです。
飲食店のフランチャイズにおいても、他の業種のフランチャイズにしてもロイヤリティの支払いが店舗運営を継続する鍵となります。
ロイヤリティの種類
飲食店フランチャイズで加盟店が本部企業に支払うロイヤリティには、4つの種類があります。
定額制:毎月のロイヤリティが一定の金額になっている制度
粗利分配制:メニュー料金から原価を引いた粗利に対して割合を決めるロイヤリティ
フリー:ロイヤリティ不要のケース
4種類の中でも、ロイヤリティフリーが最も魅力的です。ただし、本部企業にしてみれば「ロイヤリティなし」を訴求ポイントとして加盟店を募集して、引き換えに開業時の加盟金を高額にするケースもあります。ただし、ロイヤリティフリーを採用するフランチャイズ導入企業は、あまり多くありません。通常は、歩合制か定額制で契約するケースが多くなるでしょう。
3つの契約形式
飲食店のフランチャイズでは、3つの契約形式を採用しています。
- 商標と引き換えにロイヤリティを支払う一般的なフランチャイズ制度
- ライセンスのみ契約
- 屋号自由形式(フリーネーム)
ライセンスのみ契約は、本部企業から提供される商標やノウハウ、メニュー材料レシピなどはそのまま活用して、店舗の内外装など自由な運営ができる形式です。自営の小規模飲食店事業者が店舗を改装することなく、商標とメニューだけを扱えるビジネスモデルになります。
また、屋号自由形式の場合は、もととなる本部企業から提供されるメニューやノウハウを使って、店舗名や内外装などを自由に決められる形式です。屋号を自由に決められるため、一見個人経営の飲食店と思われますが、本部の意向をメニューと運営方針に反映できるビジネスモデルです。
人気の飲食店フランチャイズ7選
飲食店フランチャイズの具体例としてサービスを7つ紹介します。
多店舗展開を目指すフランチャイズへの参入を検討中の企業は、すでにフランチャイズを展開している企業例としてお役立てください。
【カフェ・喫茶店】コメダ珈琲店
全国850店舗以上の実績をほこるコメダ珈琲では、社員としてスタートしたうえで独立支援制度を使えます。
未経験者であっても、既存店舗で経営を学んだうえで独立開業できる仕組みです。また、加盟金や研修費は、相談により免除になる可能性もあります。
加盟金:300万円
研修費:50万円
データ参照URL:https://fc.dai.co.jp/fc/75155
【持ち帰り弁当・そう菜サービス】ほっともっと
国内のみならず海外203店舗を含めて1,700店舗以上のフランチャイズ加盟店で展開するお弁当のテイクアウト専門「ほっともっと」です。
ほっともっとでは、既存の店舗を引き継ぐこともできる引っ越し費用も本部が負担する制度もあります。身軽に動ける加盟店希望者にとっては、既存店舗を活用できるため資金を抑えた開業ができるでしょう。
自己開業資金:290万円
データ参照URL:https://fc.dai.co.jp/fc/25410
【ゴーストレストラン・デリバリー】肉屋のハンバーグとガーリックライス
「肉屋のハンバーグとガーリックライス」は、ハンバーグに特化したデリバリーサービスとゴーストレストラン向けのフランチャイズビジネスです。
本格的なハンバーグを簡単調理で提供できる点が販売力次第で大きな収益を得られる可能性を持っています。
本部企業は、店舗物件の支援は提供していませんが、集客や研修、食材の提供などで支援体制を整えています。
自己開業資金:最低50,000円
【かつ丼専門テイクアウト】かつさと
2006年創業のかつ丼専門チェーン「かつさと」は、海外3店舗を含む49店舗のフランチャイズ展開中の企業です。かつ丼の材料は、下処理が済んでいることから調理工程を簡単なオペレーションで作成できます。開業資金が800万円以上かかることから、ブランド活用による再現性への高さが考えられます。
自己開業資金:800万円~
データ参照URL:https://fc.dai.co.jp/fc/42103
【からあげ専門店】鶏笑
からあげ専門で全国展開しているフランチャイズ「鶏笑」は、ロイヤリティフリーの仕組みが特徴です。鶏笑は、テイクアウト専門になるため、数坪のスペースがあれば開業できます。ロイヤリティ0円ですが、開業後の本部からの支援体制は充実しています。開業前日と開業後3日間の現場サポートや定期巡回による運営サポート、メニューや宣伝用印刷物の素材提供など、本部企業のサポートが活用可能です。
自己開業資金:130万円~
データ参照URL:https://fc.dai.co.jp/fc/53208
【ラーメン店】だし麺屋 ナミノアヤ
ダシにこだわったラーメンチェーン「だし麺屋 ナミノアヤ」は、未経験アルバイトでも3時間の研修で習得できるオペレーションが安定したメニュー提供につながるフランチャイズです。季節によって変わる限定メニューがあるため、リピーターをつなぎとめる効果も期待できます。
加盟金:250万円
データ参照URL:https://franchaiz.biz/advert/?fcid=318
【屋号自由形式(フリーネーム)】鶏白湯ラーメン
ラーメン店のフランチャイズに多いフリーネーム形式採用では、「鶏白湯ラーメン」による開業も可能です。フリーネームのため、個人経営のラーメン店と認知されることも考えられます。
スープも冷凍スープを使う点が長時間の仕込みを省けるため、職人の技術や手間を必要としないビジネスモデルです。
ロイヤリティ:不要
データ参照URL:https://franchaiz.biz/advert/?fcid=222
まとめ
今回は、飲食店の人気フランチャイズの特徴や開業資金などを紹介してきました。
飲食店は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて廃業するケースも多くありました。しかし、飲食サービスは宿泊サービスと同じく生活の中でも気分転換の役目を持っています。形は変わっても需要がなくなることはない業種とも考えられるでしょう。
また、多様化する消費者心理が広がる現代社会において、特化型の飲食サービスへの需要も高まっています。
飲食店の開業において、「何を提供する飲食店を始めるか」ではなく、「どのメニューレシピで成功しているフランチャイズを選ぶか」が主流になるかもしれません。その際、本部企業としてフランチャイズに参入するのであれば、飲食店の仕組みも把握しておく必要があるでしょう。