代理店開拓2つのノウハウ!活用メリットや代理店営業の役割を解説


事業を始める企業が夢を抱くのがビジネスの拡大ではないでしょうか。

小さな店舗から始めて、2店舗3店舗と系列店を増やす多店舗展開もそのひとつです。または、人員を増やして販売エリアを広げ販路拡大していくのも目標になるでしょう。

それらを実現するためには、店舗や設備、人材が必要です。それらは、企業の投資として大きなコスト投入が考えられます。店舗物件を見つけて設備投資や改装工事、従業員の雇用など企業の負担は計り知れません。

飲食店による販路拡大であれば、コロナの影響で売上が下がり、店舗経営存続や従業員の雇用継続も難しくなるでしょう。予測不可能な未来に向けて、やるべきことはコストを抑えた代理店開拓です。

この記事では、代理店開拓のノウハウについて解説します。代理店開拓が一般的な販路拡大よりもコストを抑えられる理由についても紹介しましょう。ぜひ、参考にしてみてください。

代理店開拓で得られるメリット


企業は、代理店開拓に取り組んだ場合、どのようなメリットを得られるのでしょうか。代理店開拓の大きなメリットは、販路拡大です。不確実性の高い現代社会のビジネスでは、いかに効率よくコストを投入できるかがポイントとなるでしょう。

代理店開拓とは、商品やサービスを開発するメーカー企業が自社で直販営業に取り組む必要のない手段です。代理店開拓により、その代理店の持つ販路を活用できます。直販営業の場合は、自社リソース次第で成果が決まるため、もともと営業に注力していなかったメーカー企業だと開拓への期待は低くなります。

代理店開拓でパートナー関係となった代理店は、代理店ごとの顧客を持っています。それは、地域が異なればなおさらのことです。メーカー企業が東京を拠点としているのであれば、開拓した代理店が福岡や大阪、北海道など別の地域の場合、販路は拡大できます。

つまり、代理店開拓はメーカー企業の持つ顧客層以外へのアプローチにつながります。そのことから、販路拡大も期待できるでしょう。

代理店開拓には代理店営業が必要

では、代理店開拓を進めるには、どのような行動が必要なのでしょうか。代理店開拓を進めるには、代理店営業が必要です。代理店営業は、正しく定義されているわけではありません。ただし一般的には、次のような役割を持っています。

代理店営業の役割

一般的な代理店営業の役割は、次のとおりです。

代理店の開拓:法人や事業者への営業
代登録支援理店:法人や事業者の代理店登録を支援
代理店業務支援:登録した代理店に商品やサービスの知識、販売ノウハウなどをレクチャー
代理店トラブル対応:代理店の抱える現場トラブル(業務相談・苦情)などへの対応
代理店コンサル支援:代理店経営のアドバイスなどをコンサルティングサポート
代理店の営業動向支援:代理店の営業活動において強力なサポーターとして同行

 
代理店営業の役割は、上記6項目すべてを個の担当者がになった場合、許容範囲が広すぎて中途半端な対応となる可能性があります。販路拡大が目的であれば、上記6つの項目を2項目程度に区分することも有効です。

代理店獲得から登録までの担当者:代理店開拓および登録
新規代理店向けの業務およびトラブル対応担当者:代理店業務内容・相談などの支援
代理店サポート担当者:代理店へのコンサルティング・営業動向支援

 
販路拡大に向けて、代理店が増えていくことを想定すれば、対応業務ごとに分類が必要です。

代理店開拓で重要な提案


代理店営業が代理店開拓を行う際は、2つの点について明確化する必要があります。代理店は、自社の販路を持っている可能性があります。その販路獲得には、代理店が魅力に捉える提案が必要です。そのような理由から、明確化すべき2つの提案を紹介しましょう。

代理店の得られる報酬を明確化

代理店は、メーカー企業にとって営業活動のみの関係となるパートナー企業です。あくまでもメーカー企業の一員ではありません。基本的に、業務委託の関係となるので営業報酬の成果地点などは明確に伝えましょう。

具体的に顧客行動のどの地点で成果と判断されるのか、があいまいなままだと代理店のモチベーションが低下してしまいます。たとえば、基本報酬以外にもインセンティブの提案などは代理店のモチベーションを高める効果があります。あくまでも例となりますが、「月10件獲得ごとにインセンティブ5万円が加算される」というようなイメージです。

また、金銭的なインセンティブ以外にも商品やギフトカードなどもあります。報酬やインセンティブなどは、明確に伝えておくことが大事です。

研修や支援体制の明確化

代理店の中には、営業活動を苦手とする企業もいるかもしれません。とくに技術系サービスの企業などは、顧客先のシステムメンテナンスを得意とする反面、他の製品の提案まで足を踏み入れられないケースもあります。

そのような代理店の場合は、営業の研修や支援体制が必要です。営業活動に役立つ研修や支援体制などが登録の判断材料にもなるかもしれません。具体的には、以下のような支援体制などを用意することです。

  • 営業活動のノウハウの提供
  • 営業時のトークスクリプトのレクチャー
  • 営業同行支援体制
  • トラブル時の支援体制
  • 研修期間の設定など

これら支援体制は、代理店登録を検討している企業にとって大きな判断基準となるため、「どこからどこまで支援可能か」を明確化しておく必要があります。

代理店開拓に役立つノウハウ


代理店開拓には、2つのノウハウが役立ちます。それぞれ紹介しましょう。

代理店募集のノウハウ

代理店は、数を増やすことも大切です。販売代理店となる企業が増えればそれだけ顧客層も増えてくるでしょう。顧客層が増えることは、販路拡大に必要な条件です。

そのような理由からも、代理店募集の方法としてテレアポによるアプローチで取り組みます。テレアポの場合は、自社製品に興味を持つ属性の企業リストなどが必要です。現代では、さまざまな企業が自社ホームページを公開していることから、オンラインからの会社情報の入手はできます。

テレアポは、1件の相手に対してマンツーマンでの対応となり非効率です。そのため、テレアポ以外にもSNSや募集サイトの活用など、あらゆる方法を組み合わせる必要があります。

代理店のやる気向上ノウハウ

代理店のやる気を高める方法も、開拓のノウハウと考えられます。たとえば、代理店開拓の相手企業に対して、紹介営業を提案することです。

紹介営業は、営業をかけている顧客が営業する側となって、知人や取引先などに営業する方法。代理店営業の募集で登録した実際の体験を生かして、周辺の企業も代理店となるイメージです。さらに紹介営業に関しては、魅力的な紹介料の設定も求められるでしょう。

まとめ

今回は、代理店開拓のノウハウを紹介してきました。代理店開拓は、代理店営業の仕事です。代理店営業は、代理店が本格的に稼働する前のあらゆる支援を担当します。ただし、あらゆる支援をひとりの代理店営業が抱えてしまうと、中途半端な対応も考えられるでしょう。そのため、分担して取り組む必要があります。

代理店開拓は、代理店制度を活用した販路拡大に必要な打ち手のひとつです。代理店開拓で登録した代理店がつまずく可能性のある課題に対して、事前準備しておくことをおすすめします。それは、業務内容をまとめたノウハウや支援体制、研修制度などです。これらを訴求ポイントとして代理店開拓を進めてみてはいかがでしょうか。