代理店制度とは?代理店ビジネスを失敗させないための6つのポイント


代理店ビジネスをはじめるにあたって、代理店制度について知りたいと思っていませんか?代理店制度とは、どのような制度なのでしょうか?この記事では、代理店制度について、具体的な内容と代理店制度の組織構成を紹介します。また代理店ビジネスを失敗させないためのポイントを6つ、紹介しましょう。

これから代理店ビジネスをはじめようと検討中のユーザーにとって、成功に向けたヒントとなることでしょう。

代理店制度とは、どのような制度なのか?

代理店制度とは、本部となる企業が代理店に委託する際に交わす契約に必要な仕組みの確立のことです。本部となる事業者と代理店側の事業者がパートナー契約を交わす際に明確にするビジネス方式となります。

たとえば、直接顧客と売買契約を交わさない代理店の場合は、メーカーの商材を顧客に紹介し、購入意思のある顧客をメーカーに取り次ぐ仕組みです。取り次いだ顧客が売上発生となれば、メーカーより紹介手数料が支払われる流れになります。

逆に、顧客と売買契約を交わす場合は、メーカーの商材を仕入れて、販売代理店が自由に価格を決める仕組みです。仕入れる段階で、メーカーに卸値を支払う必要があるため、仕入れコストが必要となります。ただし在庫をなくせれば、売上から仕入れコストを引いた分が利益となる仕組みです。

このように代理店制度では、本部と代理店の役割と責任を明確にすることが重要視されます。代理店制度については、契約段階で、商材供給側も販売委託側も理解しておくことが大事です。理解があいまいなままだと、認識ちがいを起こしてトラブルになることもあります。検討中の商材があれば、その商材に対して、どのような代理店制度が採用されるのか?理解しておきましょう。

代理店制度の種類

代理店制度の種類について紹介します。代理店制度では、大きく3つの形式に分けられるでしょう。

  • 取次代理店形式
  • 販売代理店形式
  • OEM形式

取次代理店形式

取次代理店の形式は、先ほどふれた「直接顧客と売買契約を交わさない代理店」があてはまるでしょう。直接顧客と売買契約を交わさない点と仕入れを必要としない点です。そのため本部に顧客を取り次ぐだけの仲介がビジネスのポイントとなります。

販売代理店形式

販売代理店形式は、取次店とちがい顧客と売買契約を交わし、購入後のクレーム対応まで必要となるビジネスモデルです。その分、取次店以上に報酬も高くなります。リスクとなるのは、在庫をかかえることです。

OEM形式

OEM形式は、本部の商材を代理店のオリジナル製品として販売するビジネスモデルになります。おもに化粧品など美容関連の商材で取り入れられる形式です。OEM形式は、独自の製品を独自の販売手法により訴求できるため、競合他社と差別化できます。商材自体が独自性をもっている点がポイントです。

代理店制度はピラミッド階層の組織構成


代理店制度は、商材を供給する本部とピラミッド階層の組織構成となります。ピラミッド階層の組織構成は、商材の提供元となる本部を頂点として、下部組織に代理店が派生していく仕組みです。もっとも本部に近い代理店が1次代理店であり、次に2次代理店が傘下に入ります。

ピラミッド階層の構成では、1次代理店のサポートを本部が行い、2次代理店のサポートを1次代理店が行うため、頂点となる本部の負担を集中させない仕組みとなるでしょう。いわゆる代理店が代理店に委託するような仕組みです。うまく機能すれば、複数の代理店が同じ商材を販売することとなり、本部企業の販路拡大の効果が高くなります。

代理店側にすれば、2次代理店よりも1次代理店、さらに1次代理店を取りまとめる総代理店になることにより、本部より受ける待遇が変わる仕組みです。各代理店が販売実績をつくることに躍起になる仕組みでもあります。

代理店ビジネスに失敗しない6つのポイント

代理店制度を理解して、検討中の代理店募集企業から、「どの商材を選べばよいのか?」失敗しないための成功ポイントを6つ紹介しましょう。

売れる商材を探す

代理店ビジネスに成功するためのポイントは、売れる商材を見つけることです。売れる商材を見きわめる判断基準として、次のことがあげられます。

  • 商品の需要のある対象(エリア・グループなど)がある商品
  • 商品に価値をもつ顧客を明確に想定できる商品

具体的な商品需要のある対象とは、商品が「雪かき道具」の場合、需要のある対象は「雪の多い地域」です。エリア的には、北海道や東北などがあげられます。商品に価値をもつ顧客層の具体化では、商品が「ランドセル」の場合、小学校に入学する7歳になる子供をもつ親がイメージされるでしょう。

このように、需要や価値を持つ顧客が想定できる商品は、売れる商品にあてはまります。売れる商品を商材としてあつかうメーカーを探すことが代理店ビジネスの成功へ向けたポイントとなるでしょう。

類似商材があるか市場調査する

代理店ビジネスに成功するには、メーカー商材に類似商材があるかどうか市場調査することが大事です。代理店を募集する案件の中で検討中の商材について、おなじ商材をあつかう競合他社がいるかどうか?調査することが必要となります。

競合他社と差別化できる部分があるか分析する

類似商材をあつかう競合他社がいる場合、競合他社と自分が代理するメーカーを比較分析することが大切です。分析では、商材の機能面だけではなく、付加サービスや実績など差別化できる部分を「強み」にできます。

代理店開業エリア(地域)や商材の潜在ニーズがあるか?


代理店を開業する場合、開業エリアに商材の潜在ニーズがあることも把握しておくことが大事です。たとえば先ほど紹介した「雪かき道具」の場合、雪の積もらない地域では潜在ニーズがない商材となります。商材がオンライン向けである以外は、開業地域に代理店の潜在ニーズがあることが必要です。

商材の将来性があるか?商材の市場位置

代理店ビジネスで選ぶ商材は、将来性を見越した選択が必要となります。商材の市場での位置を把握して、現在どの位置にいるのか?見きわめたうえでメーカーと契約することが大事です。代理店ビジネスに成功するためには、成長段階の商材を選ぶことが理想となります。ある程度、知名度が出てきた商材は、成熟期となり将来性から判断すると、衰退期を迎えるからです。

また商材によっては、安定した需要のある市場も存在します。たとえば年間行事として季節的に需要の高くなる商材などが期間を限定して安定した売上を期待できるでしょう。

商材選びのサイクルを回せるか?衰退期を迎える前に新しい商材の導入が必要

代理店ビジネスに成功するには、商材の仕入れがない代理店の特徴を活かすことが大事です。代理店の特徴を活かすには、商材の需要時期や将来性を見すえた商材選びのサイクルを回していくことがあげられます。

商材選びのサイクルとは、1つの商材に特化しないで、複数の商材をあつかうことです。また複数の商材でも競合他社の類似商材をあつかうのではなく、潜在ユーザーが共通する商材や需要時期のちがう商材などがあげられます。たとえばランドセルをあつかっている場合は、潜在ユーザーが「子どもをもつ親」となるため、学習教材や知育玩具、勉強机、運動靴など、需要時期を変えて商材を広げるイメージです。

潜在ユーザーに向けた商材がイメージできれば、商材の衰退期を迎える前に新しい商材を導入することもできます。ランドセルの需要はなくなることはありせんが、知育玩具や学習教材などは進化していくことから、あたらしい機能を持つ商材を追求していく必要があるでしょう。

まとめ

今回は、代理店制度について、解説してきました。代理店制度は、業者や商材によって、取次となるか、販売となるか?さまざまです。そのため代理店の仕組みを理解して、契約前にチェックしておくことが必要となります。

代理店制度を理解したうえで、失敗しない代理店ビジネスのポイントを活用することが大事です。代理店は、あつかう商材がより成功できるかどうか左右します。ぜひ、参考にしてください。