ストック型ビジネスとフロー型ビジネスの違いとは?メリットや注意点など紹介
「ストック型ビジネスはどんなビジネスモデルなの?」
「フロー型ビジネスと何が違うの?」
代理店の収益モデルにストック型ビジネスやフロー型ビジネスなどがあります。代理店を選ぶときは、収益モデルで判断することが大事です。収益の特徴や注意点など、代理店事業を選ぶヒントになるでしょう。
今回の記事では、ストック型ビジネスとフロー型ビジネスの違いについて、メリットやデメリットなどをあわせて解説します。代理店選びの基準にお役立てください。
ストック型ビジネスとフロー型ビジネスはこのように違う
ストック型ビジネスとフロー型ビジネスの違いは、大きく次の点が異なります。
フロー型ビジネス:収益が単発的である
代理店を選ぶ際は、収益性に継続性があるか、単発的であるかを基準に判断する必要があります。代理店を募集するメーカー企業の商材やサービス内容でも変わってくるでしょう。
代理店の収益モデル「ストック型ビジネス」とは
継続性のある収益モデルは、ストック型ビジネスです。ストック型ビジネスは、顧客との関係の継続により安定した収益がストックされます。
ストック型ビジネスの具体例
ストック型ビジネスのポイントは、分割払いの感覚で高額な製品やサービスを月額課金や利用頻度により手ごろな料金体系で提供することです。
たとえば、次のようなストック収入が得られる具体的なビジネスモデルがあります。
点検:高額機器などの購入とセットで契約する定期点検型
レンタル:時期限定や高額な商品、場所などを定期レンタルにより手ごろな価格で提供する
機器レンタル+消耗品の定額制:コピー機無料貸し出し+インク代を定額で提供する
塾・習い事:直接的なマンツーマン指導による定額で月謝が発生する教育型
Webコンテンツ配信:定期的なセミナー開催・動画コンテンツ配信など
サービス:定額使い放題サービス利用型・税理士やコンサルなど
会員制:会員登録して特別待遇を提供する・飲食店・ホテル・スポーツクラブなど
アプリ・ツール:月額課金制で利用できる権限付与型
上記で紹介しているビジネスモデルに共通する特徴は、毎月または毎年決まった金額が課金される仕組みです。定額で継続収益が見込めなければストック型ビジネスと判断できません。
ストック型ビジネスの収益は、顧客の獲得さえできれば、契約が続く限り収益も継続されます。継続契約を交わす顧客人数を増やせば増やすほど安定収入も増える仕組みです。
メリットにあたる部分
ストック型ビジネスのメリットは、安定収入を継続できる仕組みにあります。定額課金(サブスクリプション)の契約期間を年単位にすることで、顧客とは1年間の利用契約を交わす場合もあるでしょう。月単位での定額支払いでも1年間は解約できない契約を交わすことで、1年先までの安定収入が見込めます。
また、ストック型ビジネスは契約した顧客数をある程度獲得していれば、営業活動をしなくても安定した報酬を期待できます。つまり、営業活動に対して収益が発生するのではなく、保有する契約者数に対して収益が見込める仕組みです。
デメリットにあたる部分
営業活動の頻度に関係なく、継続性のある収入が見込める一方、ストック型ビジネスにはデメリット部分も考えられます。定額課金で継続する顧客を増やさなければ、月の報酬も増えない点です。安定した報酬は見込めても、契約する顧客数が少なければ収益は低いことが考えられます。
注意点
ストック型ビジネスの注意点は、定額課金契約を結ぶ一定の顧客数を獲得できるまで時間の掛かることです。すぐに結果がでないだけに、損益分岐点の見極めが必要でしょう。ビジネス開始から行動に対して利益が発生するまで、どれくらいの時間や費用を投入するのか?を試算できていないとコスト割れを起こしてしまいます。
ストック型ビジネスをおすすめできる人
ストック型ビジネスをおすすめできる人は、コツコツと努力を積み重ねられる人です。ストック型ビジネスは、成功するまで時間が必要となるため、計画性を持って取り組む姿勢が求められるでしょう。
代理店の収益モデル「フロー型ビジネス」とは
フロー型ビジネスは、商品やサービスを売り切り型で販売する形式の収益モデルです。たとえば、パッケージ版のソフトウエアや買い切り型のビジネスツールなど、一度の購入で完結する特徴があります。利用ユーザーが必要性を感じた時点で商品やサービスと引き換えに対価を得られる試算しやすいビジネスモデルです。
フロー型ビジネス具体例
フロー型ビジネスには、次のようなビジネスモデルが考えられます。
美容室など:来店した客にサービスを提供して対価を受けるビジネスモデル
スーパーマーケットなど:来店した客が購入した商品から収益を受けるビジネスモデル
一般的な店舗型ビジネスは、顧客次第で収益が左右されます。そのため、外的要因などの影響により大きく売上が変わることも考えられるでしょう。フロー型ビジネスの場合は、単発的に大きな売上を見込めることもあれば、社会情勢など外的要因で売上が見込めなくなることも考えられるビジネスモデルです。
メリットにあたる部分
販売者側からすれば、商品購入ですぐに対価を受け取れる部分がフロー型ビジネスのメリットです。商品やサービスが売れれば、その行動に見合った報酬を受け取れます。
フロー型は、商品やサービスの売買契約とともに収益が確定するビジネスモデルです。単発的ですが一時的に大きな収益を上げられる可能性を秘めています。
デメリット
フロー型ビジネスのデメリットは、一度の購入で完結する特徴のため、収益を増やすには新規顧客の開拓が不可欠な点です。フロー型ビジネスは、新規顧客を開拓してその都度売買契約を結ばなければなりません。そのため、営業活動を続けていくことが不可欠です。営業活動が止まると、収益も発生しなくなる点が特徴になるでしょう。
注意点
フロー型ビジネスの注意点は、収益が安定できないため、営業活動を強化しなければならないことです。営業活動を強化することは、人材や営業にかける時間などもふまえたリソースが増えます。営業活動に対して、なかなか収益の出ない時期も想定しましょう。
フロー型ビジネスをおすすめできる人
フロー型ビジネスをおすすめできる人は、営業力のある人です。コミュニケーション能力に長けていて、営業活動を率先して実行するタイプであれば、数をこなすこともできるでしょう。日常から開拓精神をもって取り組んでいる営業向けの人であれば、大きな収益につながる可能性があります。
まとめ
今回の記事では、代理店選びのヒントとして、ストック型ビジネスとフロー型ビジネスの違いについて解説してきました。ストック型ビジネスは、定額課金で契約した顧客との関係性を重要とするビジネスモデル。一方のフロー型ビジネスは、売り切り型の単発的な収益を見込めるビジネスモデルです。ストック型ビジネスの場合は、収益を大きくするまで時間や費用が掛かることが考えられます。
フロー型ビジネスの場合は、営業力があれば単発で大きな収益を期待できるでしょう。どちらにもメリットやデメリット部分があるため、それぞれの特徴から自分にあてはめて判断しましょう。